市立高校学校間連携指定事業 アニマドーレ2024第1回【農家訪問バスツアー】(前編)

第9期目となるアニマドーレ、今年のプログラムがいよいよスタートしました!

今年度初めての活動は、毎年恒例のバスツアー(今年度は2団体別日程で実施)。
札幌市立高校の高校生26名とアニマドーレスタッフ13名で2軒の農家さんへ伺いました。

現地に着くまでのバス内では、お互いに自己紹介をしたり、アニマドーレスタッフが準備した「スタッフの職場に関するクイズ」を行ったりしました。

アニマドーレスタッフは、北海道職員、大学職員、中学校教員、小学校教員、コープさっぽろ社員、デザイナー、大学生など、多岐に渡る職種のスタッフで構成されています。

その紹介も兼ねて、それぞれの職種に関連したオリジナルクイズで盛り上がりました。

一軒目は、当別町にあるFarm Agricola(ファーム アグリコラ)さんへ。
お話いただいたのは、代表の水野智大さんです。

平飼い養鶏×就労支援施設「Farm Agricola」

水野さんはえりも町のサラブレット生産牧場のご子息で、以前は看護師をされていました。

精神病棟で看護師の仕事をする中でいろいろと疑問を抱き、「養鶏」という生業を通して、スペシャルニーズ(障がい)を持った方々が自信と誇りを持ちながら生計を立てる事のできる場としてアグリコラを設立されました。
「全てを救うことはできないけど手の届く範囲だけでも」「自立(自律)とは、一人で何でもできるようになることではないんです。誰もが自分一人だけでは生きて行けない。だけどひとつのところに全て依存するのではダメ。せめて5カ所くらいは、安心できる自分の居場所を見つけるといいよ」という水野さんの言葉は高校生たちに強く響いていました。

Farm Agricolaが行う付加価値のある卵づくり

アグリコラの大きな特徴は平飼いや着色料を使用しない飼料による付加価値の高い卵づくり。
一般的なケージ飼いではB5用紙に2羽の鶏を住まわせる一方で、アグリコラの鶏舎では1㎡に9羽の鶏を育てているそうです。(ケージ飼いの2.4倍くらい)
また、飼料にもこだわりを持っており、着色料を一切使用しない飼料で鶏を育てていると伺いました。そのため、黄身は卵本来の色である白色をしているそうです。

そして放牧地に入ると、目の前には鶏がたくさん。鶏を怖がる生徒や、「かわいい」と言って近くで写真、動画を撮る生徒など、反応はさまざまでした。
放牧地では、鶏はのびのび。ストレスなく育つことで美味しい卵を産んでくれるのだそう。

●高校生Aさんの感想
日本ではケージ飼いが主流な中、平飼いの養鶏場を経営するのはとてもリスクがあるし、ケージ飼いに比べて大変なことが多いと思います。そんな中で「鶏を自然に育てること」や、「スペシャルニーズを持っている方も自立した暮らしをする」という理想を実際に行動に移していることは、とてもすごいことだと思いました。

●高校生Bさんの感想
スペシャルニーズを持つ方に対して、世の中から差別をなくそうとする働きかけの中でも、特別扱いによって理解を進める方法とは違う視点で、大人として一緒に働くことで居場所を作っていき差をなくそうとすることは、本当の意味でのお互いの自立を考えていると感じました。

2軒目は、新篠津村にある大塚ファームさんへ。(つづく)

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