コロナ禍の中、7月の「農家バスツアー」、9月のオンライン・コンテンツ「漁師対談」など、工夫しながら学びを続けてきた『アニマドーレ2021』。
秋の深まる10月9日(土)、希望生徒による「コープさっぽろ ルーシー店」(白石区栄通)を会場に店舗研修の活動がありました。
開成中等4名、大通2名の生徒が元気よく店頭に立ち、接客を体験しました。
8時10分、開店前のルーシー店に集合した生徒たち。早速、店内裏の倉庫の長い通路をたどって会議室へ。
半日の体験を指導してくださったのは「サポート運営部 おもてなしグループ」の射場さん。
まずはネームプレートの装着、そしてエプロンの正しい着方、そして倉庫から売り場へ出る時の「いらっしゃいませ」、
売り場から倉庫へ戻る際の「ありがとうございました」など挨拶の仕方。
射場さんの丁寧な説明に早速生徒たちは研修への意欲を掻き立てられている様子です。
「ひとり一言、どんなことを頑張りたい」との問いかけには「接客業を学びたい」「地元の人との触れ合いを学べたら」「挨拶が苦手、店舗での挨拶を学びたい」「農業をもっと知りたい」など様々な答えが返ってきました。
8時30分、全職員が集まっての朝礼。壮観です。店長さんから紹介された6人。緊張の中、生徒代表Tさんの挨拶。
そしていよいよ9時開店。生徒たちが担当する売り場は「ご近所野菜」のコーナーでトマトなどの商品並べからスタート。
大変人気のあるコーナーということで、お客さんがひっきりなしです。どのように、だれに話しかけようか・・・ぎこちなさの中にも勇気を振り絞る生徒たち。
中には親しく話しかけてくるお客さんもあり、長い会話風景も見られました。
30分間の前半の接客が終わり、会議室に戻り「振り返り」です。それぞれが、「できたこと、やったこと」「できなかったこと、うまくやれなかったこと」を出し合い、「後半は、このようにしたい」と思っていることを決意表明。
野菜の知識があまりない中で、どのように接客できるかが共通の悩みでしたが、「ご近所野菜コーナー」にトマト、枝豆を供給している中田農園さんから「野菜の知識」の話もあり、生徒たちは意欲を高め後半に臨みました。
後半の接客はぐんと自信を深め、お客さんと「夕食について」「商品について」など幅広いやりとり、工夫された会話、たくさんの笑顔がコーナーを取り巻きました。
生徒たちはそれぞれ何かをつかんだようです。
こうして後半の30分も過ぎ、最後の振り返り。テーマは「今回の経験をこれからの日常生活にどのように活かせるか、どのようにつなげていけるか」です。
生徒たちからは「目を見ること、反応をきちんとすること」「誠意をもって人と接したい」「普段あまり話さない人とも焦らずにコミュニケーションをとること」など、さまざまな「これから」が表明されました。
担当していただいた射場さんからも「売り場に立つことで、いろいろな人が生きているということも学ぶことができたのではないかと思う。」との感想があり、充実した4時間の研修は終了しました。
◆「アニマドーレ」とは
北海道の農と食に触れることで「農の新たな伝え手を育成する」「高校生のキャリア探究を行う」ことを目的にしたプロジェクトです。様々な分野のプロフェッショナルと大学生スタッフが一緒になって企画・運営しています。他の市立高校の生徒と一緒に「生き方」や「いのちの大切さ」について学ぶことができます。