アニマドーレ2023第3回【酪農学園大学1日体験】

今年3回目となる今回(9/2)は、酪農学園大学で“農業”や“食”に関わる『大学での学び、研究活動』を体験してきました。

この日は、札幌旭丘高校、札幌開成中等教育学校、札幌新川高校、札幌藻岩高校、札幌大通高校、札幌平岸高校の生徒たちが参加しました。今年3回目の参加の生徒も多く、全体を通じて積極的に質問する姿勢、仲間たちや大学生スタッフと親しげに話す様子が見れました。

《カンタンに大学紹介

酪農学園大学は、江別市にある「農・食・環境・生命を総合的に追求する」大学。私立大学日本トップクラスの総面積135万㎡のキャンパスを構えている広大な敷地には、実践的な乳・肉・作物の教育研究が行える施設や、原料受入から製造・出荷まで食に対する知識を体系的に学べる乳製品製造実験実習室や食品加工実習室、全国トップクラスの診療件数で、多様な機能を備えた附属動物医療センターなどがあります。そして全国各地から、やりたいことを持った、夢を持った学生たちが集まってくる大学です。 

このような大学で当日は、6つの講義プログラムを体験しました。

1.酪農学園大学紹介 酪農学園大学職員(アニマドーレスタッフ) 河井聖(かわいきよし)さん                     大学生が普段学んでいる教室が当日の集合場所でしたが、最寄り駅から教室までは徒歩で約20分。プログラム開始前から大学の敷地が広い「酪農学園大学の学生の気分」を味わいました。

         

講義プログラムの1人目は、酪農学園大学職員でもあり、アニマドーレスタッフでもある河井さん。これまで、オープンキャンパスや進学相談会で大学を宣伝する仕事をしてきたそうです。                                   そんな河井さんに酪農学園大学の魅力を紹介してもらいました。また初めて大学に来た高校生に向けて進路選択のヒントになるようなメッセージもありました。                                                 「ディズニーランド、ディズニーシー、USJが全て入るような広大な敷地には、ここで、この場で、できることがたくさんある。」                                                          「47都道府県から夢が集まる大学になっている。牛を育てたい、動物医療に関わりたい、食品を開発したい。だから将来、人生の同じ方向を向いている仲間ができる。」                                                         「学ぶこと自体が楽しい大学生活。プライベートの遊びよりも、学ぶことが好きなことなので自然と楽しい大学生活になる。」

大学生の写真や動画も交えた紹介は、これから始まるプログラムへの期待、楽しみになりました。

次の牛舎まで徒歩で移動です。                                                    移動中には、リス注意の看板や、牛柄の消火栓があるなど、酪農大らしいモノがありました。

         

2.牛舎体験 循環農学類 土井 和也(どい かずや) 講師(家畜飼料学研究室)

           

       

次のプログラムの担当は、循環農学類の土井先生。普段の研究活動としては、大学にいる乳牛を利用して、牛乳の生産量や品質を向上するための研究を学生と共に実施しているようです。                                      牛舎内の3つの施設『哺育舎、フリーストール、バンカーサイロ』を周りながら、乳牛に関するさまざまな研究活動について教えてくれました。                                                   乳牛の母牛が子牛を産むことで牛乳を生産していること、そして産まれた子牛の育て方の工夫、フリーストール牛舎で食べているエサ(飼料)のことや、大学内で循環して生産できる体制など、今まで当たり前に飲んできた牛乳の生産現場の話は、初めて聞く、見る、知ることが多くとても刺激的でした。 

<高校2年生Aさんの感想>                                                 牛の餌は、ただの牧草だと思っていたけど、私たちも食べている乳酸菌が含まれたサージを食べていることを初めて知った。人間の不妊治療に似たような技術が牛にも使われているのも驚いた。子牛の育て方にもこだわり、工夫があって驚いた。               <高校1年生Bさんの感想>                                                    初めて牛舎に入れてとても新鮮な経験でした。個人的にホエイの発酵の研究をしていたので、乳酸菌やサイレージ作りの話がとても興味深かったです。牛さん可愛かったです!ありがとうございました。 

3.農業経済学体験 循環農学類 日向 貴久(ひなた たかひさ)教授(酪農・畜産経営論研究室)

               

                               

次のプログラムの担当は、循環農学類の日向先生。専門分野は農業経済学。普段の研究活動としては、理想とする経営に向けた判断「ものの決め方」の研究や、環境を考慮に入れた農業システムの在り方についての研究も行っているそうです。                   『持続的な農業生産ってなんだろう?〜生産者・消費者の意思決定を追う〜』と題した講義を行なってくれました。            農業の持続には、経営環境(生産者の安定的な経営)、社会環境(国内生産による食料確保)、自然環境(生態系に不可逆的な損失を与えない生産システム)の3つの側面があること。そして生産者と消費者では、それぞれに重要と捉えていることに差異があることを教えてもらいました。                                                                     生産者の経営管理も『自然環境の持続』を考慮していかなければならないことや、社会や自然環境の持続には、従来と比べてより大きなコストが発生するので、このコストをどこが負担するのかという問題もあるといった、普段生活している中では気が付かない農業への視点を教えてもらえました。                             

<高校1年生Cさんの感想>                                              お話を聞いて、持続可能な農業について、消費者が考えているものと経営者が考えているものにはギャップがあるということにすごく驚きました。でもどちらの考えも否定できないので、しっかり意見を共有するべきなのだと思います。また、ウクライナとロシアの戦争や飼料の高騰など、農業は他の産業に比べて本当に一つのことに左右されやすいということも改めて実感しました。もっと農業に携わる人たちが苦労しないように、新しい農業の形ができていけばいいなと思いました。                <高校2年生Dさんの感想>                                                  持続的な農業とは何かの説明が印象に残っています。私たち消費者目線からすると、社会環境や自然環境の持続を優先してほしいと思いますが、生産者本人は経営環境の持続を第一におくというのが、当たり前にみえて気付けていない部分でした。生産者がやれることと、消費者からしてやってほしいことには大きな違いがあるのではないかと思いました。 

大学オリジナルアイスクリームを試食

                         

                           

昼食時間には、酪農学園大学の学生さんたちが絞った牛乳で作った大学オリジナルアイスクリームのプレゼントがありました。普段は大学の売店で購入できるそうです。                                            この日は9月でしたが最高気温29度と北海道としては暑い日だったので、冷たいアイスのプレゼントに、参加した生徒は大喜びでした。

 4.生物多様性の保全活動体験 環境共生学類 立木 靖之(たちき やすゆき)准教授(生物多様性保全教室)

                 

次のプログラムの担当は、環境共生学類の立木先生。イベント当日は、前日に知床での調査活動を終えたばかりでした。研究活動としては、市街地に出没するエゾシカの問題や、劣化した環境の再生等をテーマに、地域と連携しつつ研究を行っているそうです。                                                             「野生動物と人の軋轢や、地域の生物多様性に発生する課題の多くは人間側に要因がある。」「どうやったら、自然環境とか、地域の生物多様性と、その地域の住民と折り合いが付けられるかという点を探せるかが重要。」「地域に住んでいる方に説明するためにも調査活動を行い、問題点、課題点を数字として見られるようにしている。」と立木先生は言います。剥製を前に、札幌市内で起きている具体的な野生動物との課題について教えてくれました。

<高校2年生Eさんの感想>                                                 最近は熊が街に出ることなども増え、ニュースでも話題になっているので、人間と動物の生活について考えるのはとても重要なことだと思いました。山などに行くときの格好を実際にさせて頂けたのが嬉しかったです。立木先生の実習は絶対楽しいだろうなと思いました。                                                      <高校1年生Fさんの感想>北海道にはたくさんの動物がいますが、人間と共存していくのはまだまだ難しい部分も多いんだなと思いました。理由はエゾシカやエゾユキウサギによる林業被害をや、ヒグマによる事故も多いと聞いたからです。さらに、円山公園のシマリスも外来種なのか在来種なのかわからなくなっているということも知って、身近なところでも起こっているんだなと思いました。環境保全と駆除のバランスはしっかり考えていかなければいけないということを学べました。その他にも、動物の生態のお話も実際に剥製を見ながら聞けたので、よく覚えておきたいです。 

5.食品成分分析体験 食と健康学類 上野 敬司(うえの けいじ)准教授(食品化学ユニット)

               

次のプログラムの担当は、食と健康学類の上野先生。普段の研究活動としては、オリゴ糖類をはじめとした糖質や食物繊維に着目した研究を行い、新規糖類の探索から糖類に関連した食品と食品素材の高付加価値化まで広く取り組んでいるそうです。         『目に見えないもの見えるようにする〜食品成分分析〜』と題した講義を行ってくれました。普段の研究活動でも使用しているピペットを使った作業は、大学で研究をしている気持ちにさせてくれました。そして実際に数種類の清涼飲料水を用いて、ブドウ糖の多い順を予想する成分分析を行いました。

<高校3年生Gさんの感想>                                                    日常生活でよく口にするものにも見えないものが沢山あり、それを見えるようにするための学問は非常に面白いと思った。こういった分野は個人的にはとても関心が高いので、さらにいろんなことを学んでいきたい。                             <高校1年生Hさんの感想>                                                   この講義では実験をしながら糖の違いをわかりやすく学ぶことができました。糖にも様々な種類があって、スポーツドリンクだけでも配合が全然違ったので驚きました。人口甘味料は普通の砂糖の一部と同じ成分だと聞いたとき、なんで人工甘味料はそんなに良いイメージがないのか気になりました。今度もっと人工甘味料について調べてみたいです。今回の講義で食品の成分を分析することで新しいことが発見できると知ったので、これからどんな研究が進んでいくのか、とても楽しみになりました。

6.獣医学類6年生の大学生活紹介 獣医学類6年生 大枝夏輝(おおえだなつき)さん・中村和徳(なかむらかずのり)さん

                         

酪農学園大学職員(アニマドーレスタッフ)の河井さんが、将来獣医師になることを目指している獣医学類6年生の2人にインタビューする形式で最後のプログラムは行われました。今回インタビューに答えてくれたのは、奈良県出身の大枝夏輝さんと、札幌市出身の中村和徳さん。                                                  「動物は好きですか?」「なんで獣医師を目指しているの?」「大学では普段どんなことをしているの?」など、2人に幼少期からの夢、獣医師を目指すことになったきっかけから今についてまで、時系列に質問をしていきました。                   「大学生活6年間で楽しかったことは?」の問いかけに大枝さんは「数えきれないくらい、楽しいことがある。毎日が本当に楽しい。ただ勉強の面では大変だった。友達に支えてもらったからこそ、今がある。それらも含めて、大学生活は本当に何もかも楽しかったと言えます。」と笑顔で答えていました。                                     「好きなこと、夢につながることを学ぶことは楽しいですか。それとも大変ですか?」の問いかけに中村さんは「自分が学びたいと思うことを学びに来ているので楽しいと言える。小さい頃からの夢を叶えられている最中にいるので楽しいですし、幸せなことなのかなと感じられています。当然、勉強も大変ですし、獣医師という仕事柄、生き物の生死に関わる仕事なので、その点では大変だと思います。そう言う部分に向き合っていくと言う点では、大変ですが総じて幸せなんだと思います。」と、充実した学生生活と、これからの獣医師としての道のりの決意のようなものを聞かせてくれました。

<高校3年生Iさんの感想>                                                お二人ともきっかけは様々だけどとにかく動物が大好きなのが伝わった。だからこその辛いこと、大変なこともいっぱいある中で、6年生までやってきたお二人には心から尊敬の念が湧いた。                                 <高校1年生Jさんの感想>お二人の話を聞いて、大学で本当にやりたいことができるってすごく楽しいんだということがよく伝わってきました。勉強以外の学校生活も満喫していて、私も自分の行きたい大学で頑張れるようにこれからもっと努力したいなと思いました。

まとめ

 酪農学園大学1日体験は、当日の写真や高校生の感想からも伝わるように、初めての大学、研究、農学、野生動物学、食品化学、獣医学などに触れて、本当にいい顔をしていました。これからのアニマドーレの活動も、ぜひ楽しんでください。

 

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