二日間で5つの企業(STARTUP)“設立” 成果発表実現! ~高校生向け起業体験 2daysプログラムに16名が挑戦~

「Google」「インスタグラム」「メルカリ」など、「世の中の課題」を解決するためにテクノロジーを用いて社会にイノベーションを起こし急成長する企業=「STARTUP」(スタートアップ)。

札幌市が主導するスタートアップの発掘・育成支援プロジェクト「STARTUP CITY SPPPORO(通称SCS) 」が札幌市立高校学校間連携指定事業として、高校生向けに起業体験プログラム「SCS STARTUP SCHOOL U-18」(※)を開始しました。

事前学習 ②2daysプログラム ③進捗状況報告会  ④成果発表会の4つのSTEPで行われます。

今回はその中のSTEP22daysプログラム)北海道新聞社2階のワーキングスペースを会場に、8月4日(木)・5日(金)行われ、啓北商業・開成中等教育学校・国際情報高校(道立高校)から計16名の生徒が参加しました。

ファシリテーターは、「株式会社まつりば」の森 真悠子さん。2015年から、日本各地でスタートアップ・プログラムを実践されています。

参加者には、事前学習として「アイデア出し」の動画と「様々な立場、職業の人の困りごとを挙げてみよう」「解決のアイデアは?」というインタビューシートが渡されています。

【1日目】                                                <午前>                                                 まず「アイスブレーク」。学年・学校を異にする二人一組の「他己紹介ゲーム」。1分間で相手に自己紹介。 その内容を、30秒で他己紹介として全員に紹介していくスタイル。これは、商品やサービスを他己紹介のように、どのように伝えるか・・・につながるもの。 

次は39秒でアイディアを投げるように話すアイディアピッチ。「そのアイディア、一緒にやりたい。仲間になりたい。」を目的に、アイディアを投げるように話す短いプレゼンテーションです。                森さんは「聞いた人がそのアイディアに共感できること、何のために、誰のために・・・Whyが一番大事。」と強調します。                                             困っている対象(お客さん・ユーザー)に事前に聞いた“生の声”も取り入れて、16人全員が、それぞれのアイディアをタイトルにしてピッチします。 

いくつかを紹介します。Aさん:「リュックを背負っても大丈夫汗うつり防止シート」 Bさん:「ポテトチップス食べ放題」Cさん:「朝すぐ起きられるようになるサービス」Dさん:「商品管理通知アプリKanri君」Eさん:「教えてほしい人、教えたい人マッチングアプリ」Fさん:「高齢者シェアハウス」・・・ 紙に書かれ貼られていく16のアイデア。今度はそれらから一人2 票、自分以外のアイディアに投票します。

<午後>                                                    16のアイディアの票数の多いベスト5を選出し、5つの会社が成立!                                 1 株式会社シバハウス 2 株式会社ティーチングマッチ 3 Kanri株式会社                         4 株式会社いっぱいぽてち 5 Stop ASE株式会社                                       そのアイディアを実現する仲間を1社につき2名以上集める活動。それぞれが説明し合います。           

 

会社ができたら登記!                  

森さんが登記の仕方を説明、会社の名前をメンバーの役割を決め、実現可能な最小の模型(プロトタイプ)を作るように指示。

そして、LEAN STARTUPの理論を15分間で講義、                                   1サービスの価値を見い出す 2プロトタイプを設定 3価値の証明、の3つをポイントに話し合うようにと指示。 

チームで話し合いが始まりました。外に出て話し合うのもよし、部屋で話し合うのもよし。疲れも見せず話し合いが続きます。森さんはそれぞれのチームの話に耳を傾け、真剣に意見を述べたり、アドバイスを送っていました。この間2時間。

16時から17時:メンタリングタイム                                          それぞれの会社のアイディアに対してアドバイスをもらいました。                             メンターは大久保徳彦さん(株式会社POLAR SHORTCUT 代表取締役C E O)と有山百恵さん(Open Network Labマネージャー)。大久保さんは隣の部屋、有山さんはオンラインルームで参加。

各チームがそれぞれ、順番に各メンターにお話をし、アドバイスをいただきました。具体的な例を出しながらの説明や予想していないコメント、アドバイスに生徒はみな半分驚きながらも自分達の考えの修正の必要性を感じ、各チームの真剣度が倍増しました。

初日終了前に宿題発表!                                               「明日の開始前までに、3名の顧客対象者から会社の内容に対する意見を聴きとりをしてくること!」            で1日目終了。 

【2日目】                                                 <午前>                                                 目覚ましアイスブレークからスタート。                                        設立された5つの会社紹介の39秒ピッチ。1対1の対面での自社紹介。

さらに質問。それぞれの社員全員が、他者の社員全員を対象にピッチします。淀みなく、メンバーを交代しながら展開されます。2日目にしてすっかり株式会社の設立者です。

次はモーニングピッチ。                                               5社それぞれ全員による1分間で伝えるピッチです。森さんは「今までお金を落としていたところ」と違ってどこが「新しいサービスの価値なのか」を伝えることが大事と強調します。さらに一日目の終了後、メンバーが、サービスの“ターゲット(顧客対象)”(同級生であったり、おじいちゃん、おばあちゃんであったり・・)にヒアリングした内容も含み、見事に表現されていきます。(午前終了)

<午後>                                                 16時30分からの「最終審査(会社ごとの発表)」に向けたプロトタイプづくりを中心とした作業です。その間も、森さんは各チームの状況を見ながらアドバイスを送ります。                              時間を忘れて作業に集中しました。(3時間)

16時15分からFinal Judge

2人の審査員、他に金融関係の方もオーディエンスとして参加してくれました。               彼らの前で、各チームがデモンストレーション(4分間)と質疑(5分間)を行いました。

審査員は、村田利文さん(村田オフィス株式会社)と松井健太郎さん(infinite loop)。

デモンストレーションが終わるごとに、実際に起業している方や金融関係の方々からの質問や提案が語られ、とても刺激的でした。更に、啓北商業の堀野校長先生も各チームに質問や提言をしてくれました。そして会場にいる全員が3つの観点で点数をつけ、その合計を集計しました。                        <結果>                                                        最優秀賞は Stop ASE株式会社と株式会社ティーチングマッチの2チームが選ばれました。           株式会社ティーチングマッチは更に、生徒を除く大人の点数の集計によるオーディエンス賞も獲得!

発表後、審査員のお2人から講評をいただき、各チームの可能性まで示してくれました。

授賞式

実に内容の濃い、刺激的な起業プログラムとなりました。                           この2日間、参加した生徒はファシリテーター森さんをはじめとするスタッフの熱い思いや真剣なアドバイスによるものです。

最後に森さんは生徒たちに向かって、「今日の結果はあくまで、2日間の結果です。最終は11月です。今後のSTEP3、そして11月のSTEP4までの頑張りにかかっています。」と、激励しました。

笑顔で記念集合写真を撮ってSTEP2が終了しました。

  次回は9月17日(土)に集まります。

……………………………………………………………………………………………………….                     (※)https://startup-city-sapporo.com/project/startupschoolu18-2022/

 

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