アニマドーレ2023 「コープさっぽろ」で販売体験!

「農作業」「蕎麦打ち体験」(7月)、「農家訪問バスツアー」(8月)、「酪農学園大学一日体験」(9月)というさまざまな学びを続けてきた『アニマドーレ2023』。

まだまだ暑さが続く中、希望生徒による「コープさっぽろ販売体験」が9月9日(土)・16日(土)の2日日程で行われました。

ここでは16日(土)に行われた南区川沿「ソシア店」での体験を紹介します。

参加生徒は開成中等教育学校から2名、新川高校から1名、大通高校から1名の計4名。アニマドーレスタッフは、コープの伊藤翔平(いとうしょうへい)さん、学生スタッフの岩田くん、島田くん。早朝8時10分集合。

半日の体験を指導してくださったのは、「サポート運営部 おもてなしグループ」の射場絵理子(いばえりこ)さん。

まずはエプロンの装着から。これがなかなか難しく、意外と苦労します。そのあと射場さんから最も大切な「笑顔」と「あいさつ」、声の出し方について教えていただきました。マスクの有無に関係無く好印象に映るように、口角を上げたり、目元で柔らかい表情を作る「ふ」「ひ」運動では、「笑顔をつくる」のではなく「笑顔を出す」ことが大事だと学びました。右手を下にした会釈の仕方や、利用者とフェイスtoフェィスの時は、関係性を築くために「いらっしゃいませ」ではなく「おはようございます」「こんにちは」と言います、など生徒たちにはとても新鮮なことばかり。射場さんの明るい声が響きます。

その後、伊藤さんから「今日は売る側と買う側をともに体験してもらいます。頑張って!」と、半日のスケジュールを説明。

それを受けて参加生徒4名からそれぞれ「ここを頑張りたい」という目標を表明しました。

  ・Aさん(開成)「組合員さんとのコミュニケーションを積極的にとりたい。あいさつを徹底したい。」

  ・Bさん(開成)「組合員さんの助けになるよう頑張りたい。」

  ・Cさん(新川)「積極的にあいさつし、笑顔を絶やさずに。」

  ・Dさん(大通)「あいさつをしっかり、優しく接したい。」

いよいよバックヤードから店舗内へ移動し「全体朝礼」に参加。

朝礼では副店長から、職員へ向けて「アニマドーレ」を紹介。  

そして高校生を代表してAさんが、

「『ご近所やさい』コーナーで、北海道の「食」「農」に触れながら将来の生き方や働き方を考えるというアニマドーレのコンセプトを生かしていきたいです」と堂々とあいさつ!

 まずは「売り手」の体験です。

場所は店舗内の「ご近所やさい」コーナー。生産者の名前がずらりと並んだ棚には、色とりどり、たくさんの野菜が並んでいます。担当の外崎善隆(そとざきよしたか)さんのもと、生徒4人は緊張の表情で「いらっしゃいませ!」「おはようございます!」と声を出します。

ぎこちなさの中にも勇気を振り絞る生徒たち。だんだんと声も出てきます。次第に個別のやりとりや、コミュニケーションの場面も生まれてきます。

 次は、「買い手」の体験。かごを持って売り場を回り、商品の特徴、商品の並び、表示の工夫などそれぞれの気づきを集めていきます。真剣にメモ、また写真を撮る姿も見られます。

 こうして前半が終了、会議室に戻ってここまでの「振り返り」を行いました。

「売り手」としての気付きは、「思ったよりも話をしてくれるお客さんが多かった」「人が密集しすぎて組合員さんが入りにくそうになっている場面が見受けられた」「自分から積極的に話しかけにいくことがあまりできなかった」など。

「買い手」としての気付きは、「じゃがいものコーナーに、どの品種がどんな料理に向いているのかを見やすくグラフ化していた」「大きく目の引く絵や写真が使われているPOPが多かった」など。

それぞれがしっかりと考え、観察した様子がうかがえます。

この振り返りを踏まえて後半は「試食販売」を含む体験。試食コーナーの商品は南区の瀬戸さんが経営する『砥山ふれあい果樹園』で栽培された採れたてのリンゴです。

そこで後半の前に、瀬戸さんから果樹園の減少する札幌で果樹園を未来につなげるためにはどうすればよいのか、まちづくりと農業の連携、行政の応援、地域の農業支援の必要性、情報発信の大切さ、課題などのお話を聞きました。また今夏の猛暑により、リンゴの収穫を早めざるを得なかった事情にも触れ、生徒たちはメモを取りながら真剣に聞いていました。現在の北海道の農業の大変さを理解し、未来の展望を考える貴重な時間になりました。

後半の手渡しによる「試食販売」は大変盛況で、そこではお客様と生徒たちのさまざまなやりとりが見られました。生徒たちの視野も広がったことから、自分が立つ位置や対応の仕方にも気遣いや工夫が見られました。

後半を終えての振り返りからは、お客様とのコミュニケーションに、少し手応えを感じた様子がうかがえます。

・Aさん「試食で「おいしいね。甘いね」と言ってもらえた時は売る側として良い気持ちになれた。」

・Bさん「前半よりちょっと積極的にできた。味の感想を伝えてくれた時はうれしかった。」

・Cさん「試食品の手渡しでは積極的になれた。声が響いていたと思う。」

・Dさん「前半より、積極的にあいさつができた。11月のフェスティバルに向け再確認したい。」

体験の最後に射場さんから「今回の体験によって食品に対して愛着を持ってもらえたのではないかと思います。皆さん後半は、とても大きな声が出ていました。今回の体験を11月の『食べる・たいせつフェスティバル2023』のブース出展に向けどう生かしていけばよいか考えてくれることを期待します。」と激励の言葉があり、充実の半日体験は終了しました。

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