札幌市選挙管理委員会では、高校生対象の模擬投票を含めた「せんきょ体験授業」の試行版を、12月14日に清田高校1年6組で実施しました。
その目的は次の3つです。
・ 一人でも多くの若者に主権者意識を持って投票などで政治に参加してもらう
・ 選挙の仕組みや投票参加の意義の理解を深める
・ 政治で取り上げる社会の諸課題への関心を広げる
外部講師として、選挙管理委員会の事務局長を始めとした職員が授業を展開しました。
小・中学校でも模擬投票の試みはありますが、高校生という選挙権を持つ年代に対応した新企画です。
新しい取組としては、各政党マニフェスト一覧や実際に配布された選挙公報を活用したワーク。
模擬投票所入場券はがきを持って実際と同じ手続きによる模擬投票などです。
授業は、2019年参議院選挙の選挙公報を個々で読み込み、自分はどの政党に投票するかを決め、ワークシートに記入するという個人ワークから始まりました。
次に同年参議院選挙の各政党マニフェスト一覧を読み、自分はどの政党の、どの政策テーマに関心があるのか、またそれはなぜかを考え、結果はグループワークで交流し、共有します。
最後は個人ワークです。各政党マニフェスト一覧から関心のあるテーマを3つ選び、これを観点にして各政党を比較し、比例代表の支持政党を決めます。
決まったら配布された投票所入場券はがきをもって、投票所に向かい、模擬投票所係員から投票用紙をもらい投票。
投票後は、選挙管理委員会職員のみなさんが実際の開票と同様に集計し、模擬投票開票結果を生徒全員に配布。
同時に2019年参議院選挙の選挙結果も配布され、1年6組の開票結果と比較し、自分の考察をワークシートに記入して終了しました。
授業後、生徒のみなさんから感想を聞くと、
・実際の投票所の雰囲気を味わって緊張したが、難しい印象はなかった。
・選挙公報は、政策などが載っていてボリュームもあり、じっくり読むことができず、難しかった。
・投票先を決めるために情報を得る方法が多くあること、一つではなく多くの情報を見比べて決めることが大切だと感じた。
なお、選挙権年齢に達した時点での投票参加については、インタビューした生徒全員から「ぜひ、いってみたい」との回答を得ることができました。