清田高校の1年次グローバルコース40名・普通コース3名は、『国際理解基礎』7月13日(火)1講座目の「JICA北海道での学び」に続いて、7月26日(月)、「ローカルからグローバルを考える」をテーマにSDGsの歴史と現状、そして札幌市のSDGs達成に向けた取組を学びました。
今回は、札幌市環境局の職員で、フェアトレード会議さっぽろ戦略会議監事 佐竹輝洋氏による講演。
清田高校はすでに夏休みに入ったにもかかわらず、勉強や部活動などで、生徒たちの熱気が溢れていましたが、そんな中、43人の生徒たちはメモ用のノートを持ち寄りながら会場の地理教室に集まりました。
佐竹さんのお話は、SDGsの原点が、2000年の8つの「ミレニアム開発目標」であり、まだ開発途上国向けのものであったという歴史から紐解かれました。
産業革命以来現在まで、地球の温度が約1度上昇しており、今のまま二酸化炭素が増えると、2030年にはさらに0.5度上昇すること、海洋プラスチックの重さは2050年には海の生き物の重さを上回ること、世界人口78億人のうち8億人が飢餓状態であることなど次々と危機的な地球の状態が語られ、生徒たちは熱心にメモを取っていました。
本題は、「世界の問題をなぜローカルから考えるか」。佐竹さんからは大切なことは「自分ゴト化」「みんなで解決する取組」「これからの社会のつくり方は参加型」「仲間をどんどんつくってひとりの大変さを軽くする」とあり、2018年にスタートした国が選ぶ「SDGs未来都市」に札幌市が全国で初めて選ばれことや、「気候市民会議さっぽろ」が開かれているなどの話題も提供されました。
さらに北星学園大学・札幌学院大学が「フェアトレード大学」と指定されていること、札幌市立高校の大通高校の「ミツバチプロジェクト」や遊語部のフェアトレードフェスタへの参加、開成中等教育学校では生徒自らの手でSDGsを学べるカードゲームの開発に取り組んでいることなど、札幌の若者たちの様々な活動が紹介されました。
講演後、生徒からは「札幌における持続可能エネルギーの具体例」の質問、また、実際にエチオピアの水質汚染問題にかかわっているという参加生徒からは、「2年後にアフリカフェスティバルがあるが、コロナ禍の中で今できることは?」といった質問が出されました。
代表生徒からは「SDGsが身近なことだと理解できた。より良い世界をつくるために今日の講演を役立てていきたい。」との感想があり、参加生徒たちにとって、文字通りSDGsが “自分ゴト” となった時間でした。
※残念ながら翌日と翌々日に実施予定でした3講座目の「駐札幌大韓民国総領事館」訪問は、新型コロナウィルス感染の拡大のため一旦中止となりました。