札幌市立高校の”個性”、それは市立8校が目指してきたそれぞれの”顔”。
平成17年(2005年)に開設された清田高校のグローバルコースは、歴史を重ね15年。
オールイングリッシュに近い学校生活の集大成、グローバルコース3年生の「卒業研究発表会」は、国際理解をテーマに、8月25日(水)清田高校を会場に行われました。
第1部 〔ポスター発表〕
3年生38名一人ひとりが、与えられた13分間の時間で、ポスター発表。
聞き手はグローバルコースの2年生と、普通コースを含めた1年生全員。
清田高校4階の12教室を全部使い、教室の黒板いっぱいに張貼られたポスターによる発表。廊下に聞こえてくる言語は質問も含めてすべて英語。圧巻です。
タイトル・内容は、様々な視点から設定した「国際理解」に関するもの。38人それぞれの研究成果を英語のみで表現するという難しさ。堂々と発表する姿は素晴らしいものでした。
38のバラエティーに富んだタイトルの中からいくつか挙げてみます。
UYさん:Japan and USA Need More Female Leaders (日本とアメリカにおける女性管理職の問題)
OSさん:Do Men Deserve Paternity Leave? (男たちよ、育児休暇をとるのだ)
SAさん:Comparing the Dementia Care in Japan and Germany (日本とドイツの認知症介護を比べて)
SKさん:Should We Abolish the Technical Intern Training Program?(技能実習制度は廃止されるべきか)
TKさん:Employment Issues of Disabled People in Japan (日本での障がい者の雇用問題について)
NMさん:Necessity of Children’s Cafeteria (子ども食堂の必要性)
HHさん:State of Emergency at Sea (海の緊急事態宣言)
FAさん:Less Babies = More Female Workers? (少子化の本当の原因とは?)・・・・・・・
第2部 〔ステージ発表〕
第2部は、場所を体育館に移動してステージ発表です。
在校生・教職員・ALT・来校者の前で、2名の代表がパワーポイントを使い堂々と発表しました。
代表HYさんのテーマはEducation of Leadership in Japan and America (日本とアメリカにおけるリーダーシップ教育)
「グローバル化が進む今、社会が必要とする人材はただ英語が喋れる、勉学に優れているだけでは十分ではない」という論点から教育に視点を置いて日米の比較をする内容でした。
もう一人の代表WTさんのテーマは Save the Tears, Save the Ganges (ガンジス川を救え!)
「ヒンドゥー教徒にとって神聖な川ガンジスが直面する汚染問題の深刻化。この課題を解決するには何が必要か
私たちはガンジス川を救えるか」を多角的視点から考える発表でした。
会場からも次々に英語での質問があり、参加生徒もそれぞれの考えを深める時間でした。
ALTからの講評の後、黒宮裕久校長から発表した3年生へ「グローバルコースは英語力だけのコースではなく、思考力・判断力・発信力を高めるコースであり、研究の苦労や成果をこれからの人生の大きな自信にしてほしい」とのメッセージがあり、卒業研究発表会は終了しました。