学校間連携プログラム2022年度「さっぽろまなびまくり社」〜「あけテラ芸術祭」編〜 

9月18日(日)10:00~17:00 南区真駒内あけぼの団地集会所前広場にて「あけテラ芸術祭」が行われ、学校間連携事業の「さっぽろまなびまくり社」の参加生徒たちが企画したイベントを実現させました

メニュー盛りだくさんの企画

朝から小雨振る中、お客さんが来るかどうか心配されましたが、あけぼの団地の皆さんをはじめ近隣地域のたくさんの方々が傘を差しながら来場して下さいました。

イベント名の一部にも入っている“芸術祭”が示すとおり、オープニングは札幌大通高校の和太鼓伝統芸能部による和太鼓演奏が披露されました。会場では、ダンスパフォーマンス、大道芸、民謡舞踊、高校生によるヒーローショーなどの見せるイベント、そして子ども達が楽しめるお絵描き、書道、絵の具アート作品づくり、ボードゲームカフェ、エコバッグづくりワークショップ、等々の体験型イベント、ドーナツ販売など、メニュー盛りだくさんのイベントとなりました。

  

「地域社会 × 高校生」の実証実験から生み出される価値

今回は、高校生達が意図・企画したとおり、多世代の方々が集うイベントとなったことを実感しました。5月から動き出した藻岩高校、大通高校、開成中等教育学校の生徒達による4回のワークショップは活気に満ちあふれたものでした。また、生徒たちはワークショップ以外の場面(市内各所の地域イベントへの参加・視察、フィールドワーク)でも運営方法やPRの仕方など情報収集に熱心に取り組み、SNSを駆使して「わたしたちがめざすもの」に関する情報発信にも努めてきました。

まなびまくり社の取り組みは、高校生が主体となって地域課題の解決と地域に新しい価値の創出をもたらす実証実験です。

南区は札幌市でも少子高齢化の進行が著しく、コロナ禍の影響もあって、高齢者や基礎疾患のある方々が家へ閉じこもりがちになっていました。まちから活気がどんどん失われていく状況が続き、この2年半は多世代交流の場も停滞していました。

これまでワークショップで何度かにわたって高校生にも話を聞きましたが、なかでも印象的だったのは、「社会には解決しがたい問題、見過ごしてはならない問題がたくさんあることが分かった」という言葉です。高校生は諦めません。必死にいろいろなアイディアを出します。できない理由をたくさんあげがちな大人とは違って、「やるためにどうしたらいい?」と、常に可能性を探るのです

まなびまくり社実行委員会をはじめ伴走する大人の方々は、決して高校生に大人の事情や考えを押し付けたりせず、ひたすら高校生のアイディアを実現するための方法を考えてきました。

高校生は決して無力ではありません。それは、大人も「本気で楽しむ」という思いへ突き動かす力です。そう思える場面が随所に見られました。

幸い、札幌市教育委員会の後押しもあって、札幌市立高校学校間連携事業の学びは止まることなく、今日まで発展してきました。主催者、参加者の双方が基本的な感染防止行動を徹底する感染対策に十分配慮することによって、今回もイベントを成立させることができました。

4月のスタート当初から、高校生達は知恵と工夫を凝らしながら「わたしたちにできることはなにか?」と、アイディアの創出に懸命でした。まちへ出ての聞き取り調査や、フィールドワークは大変だったでしょうが、生徒たちに悲壮感はありませんでした。自ら志願して参加したプロジェクトだからでしょうか。取材を通じて、まなびまくり社のコンセプトの力を改めて感じました。それは、「まなびを文化に」「まちに個性を」「本気で楽しむ」「楽しみながら深く学ぶ」です。

 

最後の「成果発表会」は9月30日(金)予定。

 

 

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