令和5年2月8日(水)、札幌清田高校2年生の総合的な探究の時間において「さっぽろ探究」の成果・全体発表会が開催されました。
清田高校の取り組みは、これまでポータルサイトでも紹介してきましたが、普通科及びグローバルコースではローカルからグローバルに至るまで、実に幅広いジャンルに目を向けて多様な課題設定と、課題解決や新たな価値の創造に取り組んできています。
今回の発表会は体育館に12のブースを設け、1クラス9~13班構成で各班が各ブースに分かれ、プレゼンテーション(5分程度)と質疑応答(2分程度)を行うという形態でした。発表者以外の生徒は、それぞれ聞きたいブースに行って発表を聞き、質問します。質問は生徒だけではなく、探究学習に協力した外部の方々も熱心に質問し、生徒からいろいろな考えを引き出し、そこでまた生徒たちも新たな気付きを得たのではいかと感じました。
取材記者としては、65班すべての発表をじっくりと聞き込みたかったのですが、ひとつの班のプレゼンを聞いているだけで、つい引き込まれてしまい、すべてを聞いて回ることはできませんでした。しかし、どのブースも生き生きと発表し、活気にあふれていました。
大テーマは『さっぽろ探究』です。
2年生は、これまで探究学習の一環として「札幌人インタビュー」を実施し、札幌でSDGsに取り組んでいる企業や大学の探究人を招いて探究の在り方を探究してきました。ねらいは、「インタビューを通して話を聞く姿勢や生徒自身の思いを伝えることを培う」というものでした。
その後、生徒たちは地域を学びのフィールドにしながら、調査研究、取材を繰り返し、目標のひとつであった「取材力をアップする」ということも立派にやり遂げたのではないでしょうか。
こうした取り組みの成果が今回の全体発表会というわけです。
各発表の詳細は掲載できませんが、参考までに全クラス全班のテーマを掲載しますのでご参照ください。清田区の高校が清田区に根ざした探究に取り組んでいることが見て取れるはずです。
取材後、生徒の様子と、清田高校が掲げている教育方針(グラデュエーションポリシー ※下記参照)を照らし合わせてみて、改めて納得できる発表会だったと実感しました。
1.多様性を理解し、他者の存在を認め、ともに活動できる力を身に付けさせる。(協働力)
2.地域や世界に視野を広げ、幅広い見方ができ、社会に貢献する力を付けさせる。(分析力)
3.思考力を深め、自ら問いを立て、調査・研究の成果を発信できる力を身に付けさせる。(探究力)
4.自分の意思で計画を立て、積極的に行動し、未来を切り拓く力を身に付けさせる。(実行力)
横関校長先生にもお話を伺いました。 新学習指導要領の趣旨に則った「総合的な探究の時間」は、まだ手探りの部分もありますが、教育課程において重要な位置付けであることから、教務部が窓口となりチーム学校として推進していく覚悟で臨んでいます、という頼もしいお言葉でした。
改定された学習指導要領では、各教科においても探究学習の積極的導入が示されています。地域創生、地域共創の時代、清田区を舞台にしながら探究を深めようと懸命に汗を流している清田高の生徒と教職員の皆様を今後も応援したいと思います。