3月4日(土)9:00開成中等教育学校多目的ホールで「防災サイエンス」がスタートしました。
開成中等教育学校のSSH(スーパーサイエンスハイスクール※1)委員会が主催、生徒たちのグループ(「高校生ネットワークBLOSSOM」※2)が運営担当者となり、近隣の小学校と開成中等の生徒に呼びかけて、厳冬期の防災について考えるというテーマで「防災サイエンス」を実施しました。「コズモキッズセミナー」のウィンター版でもあります。日本赤十字社看護大学教授・災害対策教育センター長の根本昌宏教授もお越しくださいました。 (※1)文部科学省では、将来の国際的な科学技術関係人材を育成するため、先進的な理数教育を実施する高等学校等を「スーパーサイエンスハイスクール」として指定し、学習指導要領によらないカリキュラムの開発・実践や課題研究の推進、観察・実験等を通じた体験的・問題解決的な学習等を平成14年度より支援しています。 (※2札幌市を拠点に災害支援・防災啓発を行う高校生の団体(2019設立))
開成小学校と元町小学校の児童と保護者、開成中等の生徒と保護者、合わせて約60名の方々が集まりました。運営するのは、BLOSSOMのメンバー8名。3つのプラグラムが用意されました。
<プログラム1:防災グッズドラフト会議> A-1からA-8、B-1からB-8の計16チームに分かれて席につきました。用意された32個の防災グッズをプロ野球のドラフト会議に見立ててのゲームを作りました。 最初にBLOSSOMのメンバーからゲームの進め方を説明しました。
指名のチャンスは4回。各チームで最重要と考えるものを話し合ってグッズを指名、それを発表し、かぶったところはじゃんけんで獲得してグッズを集めます。それぞれのグッズには、予め、災害の想定条件の中での重要性でポイントが決められていますが、最後に発表されます。 そして、災害の想定の説明が画面に映し出されました。
いよいよゲームスタート!各チームで何が役に立つか、話し合いが始まりました。1回目は3分間、その後は各2分間の中で指名グッズを決めていきます。
そして最終回の指名後に、各チームの獲得グッズが確定、そして、グッズの点数(1から4)が発表されました。各チームは獲得した点数を合計し、発表し合いました。 結果は以下の通り。
ゲームの最後に、3月11日に行われるBLOSSOM主催、小学生対象の「めざせ!ぼうさいマスター」の案内をしました。
<プログラム2:防災グッズ体験> 根本先生から、防災グッズのポイントの高低の理由を交えながら、さまざまな防災グッズの説明をしていただきました。 そして、段ボールベッド・災害用トイレ・ハイゼックス炊飯など実際に体験をしました。
<プログラム3:根本昌弘教授による講演> 北海道の厳冬期の災害について、防災のレクチャー。札幌市総合防災計画の被害想定、日本海溝や千島海溝沿いの巨大地震被害想定、全国における災害関連死のお話、そして、避難後の低体温症の対策などについて、いろいろな資料を示しながら、とても分かりやすく説明をしていただきました。予定時間を20分ほど過ぎましたが、先生が参加者に、「今日は始まってから3時間経ちましたが、長いと感じましたか?」と尋ねました。参加者皆さん、時間の長さを感じていないという反応でした!。
🔶BLOSSOM代表の竹中ひかるさんに感想と土曜日に行われる小学生へのセミナーについて伺いました。 仲間は11名いるんですけど、そのうち8名が今日担当しました。なんとか上手くできたと思います。 今度の土曜日は、3.11の東日本大震災を忘れぬよう、小学生と一緒に防災について一緒に考える企画をやりたいと思って準備中です!地震の発生時刻14時46分に合わせ、みんなで黙祷して終了したいと思っています。
🔶根本昌宏教授の感想を伺いました。 北海道の厳冬期の防災は必須のことであり極めて大事です。防災は、予想を超える事態にも備えておくという意識が大切なんです。この会の意義は、そのことを共有すること以上に、小学生、中学生、高校生、保護者が一堂に会して防災を考えるというところであり、とても貴重な時間でした。運営している生徒さんたちのアイディアも素晴らしく、こういう企画を続けていければと思います。