3月5日(日)13:00から開成中等教育学校のチーム「中学5年生」よる小学生対象のイベント「君の行動が世界を変える!SDGsRPG」を開催。会場は、ジョブキタビル。4階から6階のフロアーを全て使用しました。
小学生を対象にした、ロールプレイングゲームの形でSDGsについて啓発するイベントです。開成の5年生3名(玉井里奈さん、岡林ひかりさん、鷲塚桃子さん)のチームが25名のサポーターの生徒たちと力を合わせました。約80名の小学生が保護者と一緒に来てくれました。
🔶そもそも… 全国の21チームが参加した「イベント甲子園2022」で準優勝したことがこのイベント開催に繋がりました。 TSP太陽株式会社、CCCMKホールディングス株式会社の協力のもと、株式会社あしたの寺子屋(代表取締役:嶋本勇介氏)が主催する初の全国大会。9月に募集開始、10月にオンライン大会が開かれ、準優勝したのが「中学5年生」のチーム。彼女たちの目的は「SDGsを知っている」から「SDGsは自分ごと」という認識を作ることです。活動支援金50万円を獲得し、協賛の会社や主催の嶋本さんなど、大人たちのサポートを受けながら、このイベントを主催することになりました。
🔶6階のフロアーで受付後、7つのミッションの挑戦にスタート!
参加者はSDGsの調査隊に選ばれた!という設定。スタンプカードと報告書の用紙をもらい、コートや荷物を預けます。
このフロアーではMISSSION1から3に挑戦。世界の3つの問題の調査! 運営スタッフからの説明を聞いてさあスタート!保護者が見守る中、スタッフの生徒が小学生を案内誘導します。
MISSSION1 海のプラスチック問題 プラスチックを避けよう! ビニールテープが張り巡らされていて、途中に、ビニールやペットボトルゴミが海に浮いている中、海の生き物になったつもりで、プラごみに触れぬように通り抜けます。
MISSION2 アフリカ難民と食事を比較 献立を立てよう! バイキングみたいに自分が食べたいものを選びます。選んだ食事メニューのカロリー計算などをして満腹度を比べてみよう!アフリカの子どもの1日の食事の量はじゃがいも一個分と聞いてびっくり!
MISSION3 水不足問題 水を運ぼう! 30秒間で自分が持てるだけの水を運ぶゲーム!アフリカの子どもの状況をちょっぴり感じてみました。
次は5階に進みます。5階では世界の問題と私たちの生活のつながりを調査します。
MISSSION4 プラ探し 集めた分ポイントが集まるよ いろいろな品物が置いてある中から、プラスチック製と思うものを全て選びました。意外なものがプラスチック!
MISSION5 おにぎり乗せチャレンジ おにぎりの重さをはかろう 1ヶ月で自分が出しているもったいないご飯はおにぎり何個分だと思いますか?を計測してみました。紙粘土で作ったおにぎりを使いました。
MISSION6 水ブロックパズル ブロックを組み合わせよう! 1日に使っている水の量を形にして感じるゲーム。歯磨き、トイレ、お風呂、料理、洗濯で使用する水の量をそれぞれ形の違うブロックにして、5つのブロックをうまく組み合わせたら大きな四角い箱が完成!こんなに使っているんだ!と目で感じました。
最後は4階へ MISSION7 報告書の作成 学んだこと、感じたことを書こう! 最後に、SDGs調査隊としての任務を遂行し終わった報告書を作成し終了!
そして、これからのミッション! 小学生のみなさんの頑張りを期待します!
🔶「中学5年生」からの感想と野望を伺いました
鷲塚桃子さん(写真右)
【感想】 よく、学生にしかできないこと、学生時代にやっておくべきことを後悔のないようにと聞いたり考えたりすることがあるけれど、今回参加したイベント甲子園は学生にしかできないことでもあり、学生では普通できないことの両方を経験できたと思う。 イベントを通して、本当に失敗は成功を生むことを実感できた。約半年間、イベント当日までに私は数えきれないほどの失敗をして、たくさんの迷惑をメンバーにも大人の方々にもかけてしまった。それでも、物は言いようかもしれないが、その失敗を繰り返さないように努力して、その失敗をどのように切り抜けるのかの対応もすることができ、イベント準備をスムーズに進めることはできなかったものの、得るものは多くあったと思う。失敗をしたことで、自分を振り返り、向き合うことができたため、大きな自己成長につながった。 【野望】 今回イベント内で取り上げたSDGsに関連するトピックは6つだった。SDGsの項目は全てで17あるため、17全部ではなくてもさらに幅広い分野の国際問題を取り上げたい。また、今回のイベントでは、小学生に国際問題を自分ごととして学んでもらえるような体感の学びをよく意識した。これを通じて、国際問題に限らず学んだことを自分ごととして捉えられることの重要性と、難しさを感じた。またの機会があれば、テストのためや受験のための学習ではなく、何のための学びなのかなど、「学び方」の質をさらに高めたイベント実現にも挑戦したい。
岡林ひかりさん(写真中央)
【感想】 半年間のイベントの準備は、「大変」という言葉で表現するにはもったいないほど大変でした。イベントが始まったときに、受付にたくさんの参加者が訪れて並んでいくのを見たときは、目を疑いました。こんなにもたくさんの方々が興味を持って来てくださって、本当に感動しました。イベントがこうやって実現して成功したのは、企業の方、ボランティアのみなさん、そして何よりメンバーのおかげだと思います。ありがとうございました。 【野望】 このイベントの目的は「SDGsの自分ごと化」です。イベントを企画する前までは、環境問題の解決のために行動変容を促す活動をしていました。そこで感じていたことは、問題を他人事と思っている人々が多いことです。私のやり方が悪かったのかもしれませんが、活動に興味を持ってくださる多くの方々は環境問題に対してすでに問題意識をもち、行動を起こしている方々がほとんどです。しかし、このような活動を届けるべき相手は、まだ問題の重要さに気がついていない人だと思います。そこで、今回のイベントをこのように企画しました。このイベントを通して、学生がさまざまな国際問題や科学について学ぶ方法を変えること、さらに、学生ではなく社会に出て生きている方々に対するナッジを行う必要があると感じました。学生にとって、国際問題が他人ごととなっているのは、学校で「知識」として教えられているからだと私は思います。しかし本来は自分が行動するべきことで付き合っていかなければならない問題です。これには、今の教育を変えるしかないと私は思います。そして、現在私が特に思うのが、小学生などの学生に対する教育やナッジをしている方々はよく見ますが、大人に対して行動変容を促すような活動をしている人はほとんど見たことがないです。今後の社会を担っていく人だから、と学生に対する行動変容を呼びかけることに目を向けがちですが、今を生きている大人の方々が国際問題から目を逸らしていい訳ではありません。 なので私はこれから、今の教育を変えること、国際問題に対して大人が興味をもち行動するべきだと感じるようナッジをしていきます。
玉井里奈さん(写真左)
【感想】 私は、イベントを企画・運営したこの半年間を通して、人との関わりの大切さを実感しました。 メンバーにイベント甲子園に参加しようと誘ってもらい、企業の方々に企画に関してたくさんのサポートをいただき、学校の先生方に小学校へのチラシ配布を協力していただき、当日たくさんの 友達がボランティアとして参加してくれました。このほかにも本当に多くの方々の協力のおかげで、小学生に楽しみながらSDGsを学び自分ごと化してもらうという目的を達成できるようなイベントを作り上げ、当日たくさんの小学生に楽しそうに参加してもらうことができました。どの協力もなくてはイベントの成功はありえないものでした。 本当に感謝しています。
【野望】 イベントは大成功に終わりましたが、これで終了ではもったいないと思っています。運営面の工夫や小学生に自分ごと化してもらう方法として、まだまだ改善できる点は数えきれないほどあります。もし可能ならば、今すぐでなくとも、将来的に今回学んだことを活かして、イベント運営や子どもに教育するということについて考え、実現していきたいと思っています。
🔶嶋本勇介さんからも伺いました。 事前に教えたことは企画書とかお金に関する書類の書き方です。自分たちで動くというのが基本ですから、聞かれない限りは自分から教えることはありません。ちゃんとやっていましたね。と嬉しそうな表情でした。
🔶支援してくれた方々と一緒に記念撮影!満面の笑顔!