12月22日、市立札幌開成中等教育学校にて、「第13回 創造力・無限大∞ 高校生ビジネスプラン・グランプリ」セミファイナリスト(ベスト20)に選出された生徒への表彰状授与が行われた。
生徒たちが考案したのは、音楽に関係する教育玩具「ドレミクラフト」。幼児期から“主体的に音楽に触れられる環境”をつくることを目指す。
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「創造力・無限大∞ 高校生ビジネスプラン・グランプリ」とは?
全国の高校生を対象に、社会課題の解決や新しい価値創出につながるビジネスアイデアを募集・表彰するコンテスト。日本政策金融公庫が主催し、社会性や実現性を重視したビジネスプランが評価される。セミファイナリスト(ベスト20)への選出は、高い探究力と発想力が認められた証とされている。
きっかけは、幼稚園で感じた小さな違和感
発案のきっかけは、弟の幼稚園の送り迎えで感じた違和感だった。
「幼稚園には楽器があまり置かれていない。小学校に入ると鍵盤ハーモニカを急にやるが、吹いて指で押す二段階の動作が必要で、触れてきていない子には難しい」。
「楽器でもおもちゃでもない」新しい発想
楽器は高価で場所も取り、演奏の難易度も高い。幼児期の音楽体験には多くのメリットがあるのに、主体的に触れにくい現状が子どもの可能性を狭めているのではないか
――そんなフィールドワークやヒアリングから、電池を使わず、簡単に音を鳴らせる“おもちゃと楽器の間”の玩具を構想した。
色と音で学ぶ、ドレミクラフトの仕組み
プランでは、色分けした板(ドレミファソラシドの8種類)を自由に組み合わせ、フレームに差し込んで音階に触れられる設計を想定。板を弾いて振動させて音を鳴らし、操作はスライドするだけとシンプルだ。色と音を紐づけて視覚と聴覚の両面から理解を促す一方、色覚の多様性に配慮したユニバーサルデザインも検討しているという。
現場の声を確かめるため、幼稚園と企業へ
また、机上のアイデアに留めず外部ヒアリングも実施。モンテッソーリ教育を取り入れる幼稚園を訪ね、園児が「お仕事時間」に主体的に取り組む姿を見学したほか、玩具企業からはターゲティングや広告表現などマーケティング面の助言を得た。4人で役割分担し、アポ取りや企業連絡、文献調査、競合分析を進めたことも成果につながった。
試作と改善を重ねながら、形へ
アイデアは当初30個以上。実現可能性も踏まえて絞り込み、現在は3Dプリンターで試作を重ねている。「作るたびに課題が見つかり、改善して新しい案も作っている」。将来的な商品化も視野に入れつつ、資金や製造面の課題もあるという。
ビジネスが生んだ、人と人とのつながり
授与の場では「社会のために、お客様のために商売することが大事」という言葉も贈られ、生徒は「ビジネスを通して人と人がつながることを実感できた。大事な部分を忘れずに、将来につなげたい」と抱負を語った。
次に、ビジネスコンテストで表彰されるのは、あなたかもしれない。
