5月8日（水）13時から、北ガスアリーナ46で市立高校の新一年生1980人を対象に、「進路探究セミナー」を開催しました。
進路探究セミナーは、市立高校に入学した生徒たちが、将来の生き方や進路について考えることを目的として開催しています。

昨年度までは、新型コロナウイルス感染症の影響で、中止やオンラインによる開催が続いていましたが、令和元年度以来、5年ぶりに参集型で行われ、内容も完全にリニューアルしました。

　
第１部は、FM北海道アナウンサー・森本優さんと、市立高校のコーディネーター・林匡宏さんにより、進路探究セミナーのねらいについて紹介がありました。

「コミュニケーション能力とは、自分のことを話す力と、相手の話を聴く力の両方が大事」
「このセミナーはキャリア教育の一環。キャリアという言葉はラテン語で「轍（わだち）」の意味で、過去・現在・未来の今まで自分が歩んできた軌跡。出会いがきっかけをつくる。今までの自分はこうで、これからこうなりたいということを考えてこの時間を過ごしてほしい」
「今日は興味を持っていろんな人の話を聴いてほしい」というお話がありました。

続いて、学校間連携事業について、各事業を担当されている皆さんから紹介がありました。
・アニマドーレ　伊藤　新さん
　アニマドーレでは、食農体験プログラムを実施しています。アニマドーレは北海道の「食」や「農」に触れながら将来の生き方や働き方を考えることができる、食農教育＆キャリア探究プログラムです。

・まなびまくり社　平野順風さん
　まなびまくり社では、生徒の「野望」を聴き、それを叶えるために何をするかを探究するプログラムを実施しています。

・ミラスキ　鈴木量平さん
　ミラスキでは、起業家に会い、起業家の思いを聴いたうえで、様々なテーマに沿ってビジネスプランを考えるプログラムを実施しています。

続いて、市立高校の先輩を代表して、市立札幌藻岩高等学校3年生・佐々木凛花さんと市立札幌平岸高等学校３年生・松浦楓さんから、これまでの高校生活で体験したことについてプレゼンがありました。

藻岩高校・佐々木凛花さん
　「探究人と出会ったことでたくさんの刺激をもらった。自分がやりたいことも見つかった。目標を立ててアクションしたりチャレンジすることが大事だと思った。入学したばかりで分からないと思うけれど、探究人や先生を利用して、自分の道を見つけていってほしい。」
平岸高校・松浦楓さん
　「高校1年生の頃は未来が漠然としていた。何となくで進路を選択するのは怖かった。様々な人と交流したら、自分のことが分かるのではと思い、課外活動に参加した。
つながりがつながりを生んで、自分の世界を変えてくれた。自信がついて、自分の得意不得意を知ることができて、進路がきまった」
　
二人の先輩の実体験の発表に、新一年生からは大きな拍手が送られました。

休憩を挟み、第２部では、「聴く力・伝える力」の大切さを実感するため、「自分カード」を用いた交流会が行われました。

市立高校の教育実践を応援する「探究人」の皆さん

他校の生徒はもちろん、森本さんや林さんをはじめとする「探究人」の大人に積極的にコミュケーションを取りに行く生徒の姿が見られました。

自分カードの欄いっぱいにいろんな話を聴けたという生徒もたくさんいました。
 

セミナーの最後には、平成29年度に市立高校テーマソングを作成した、シンガーソングライターの泊尚輝さんによる「キミと見る未来」のライブが行われました。

リズムに合わせてスマートフォンをペンライトにして振ったり、手拍子をして、音楽を楽しんだ後、最後に全員で「はじめの一歩」の足踏みを泊さんの「せーの！！」の掛け声とともに、力強くドンッ！！！と踏み出し、アリーナいっぱいの歓声と共にフィナーレを迎えました！！

参加した生徒からの事後アンケートには、「他校の人と話す機会はなかなかないので、良い機会になった」、「先輩の話は身近に感じることができて良かった。自分も人前で話せるようになりたい」、「探究人の方々とお話をしてためになった」、「学校生活でも興味を持ったことに向き合っていきたい」、「自分の得意なことを考える機会になって自信が持てた」といった意見が寄せられ、新一年生がこれから歩む高校生活に向けて意義のある一日になったことがうかがえます。