【札幌開成のIB教育③】DPで自分を見つける【☆市立高校記者クラブ☆】

市立札幌開成中等教育学校・DPコース、記者クラブ5年生(高校2年生)、宮﨑ほのかです!
3回に及んだ「札幌開成でのDP」シリーズも最終回!今回も、札幌開成で行われているDP(Diploma Programme)での学びを、実際に受講しているDP生の声とともに取り上げます。今回はGroup5のMathematics(数学)・Group6のVisual Arts(美術)、そして謎の科目・TOKEEについて紹介していきます!

DPとはIB(国際バカロレア)のプログラムの1つであり、探究的な学びが特色として挙げられます。IB教育やDPでの学びの仕組みについて興味がある方は、札幌市立高校で唯一のIB校・札幌開成のIB教育とは?をご覧ください!


Group5: Mathematics AA(数学)

札幌開成のMathematics AAは英語と日本語で開講されており、HL(Higher Level)での受講が必須となっています。AAとは Analysis and Approaches、つまり「解析とアプローチ」のことで、微積分などに重きを置いて学びを進めます!

また、Mathematicsでは手計算だけではなく、複雑な関数の計算のために関数電卓を用います。授業では関数電卓をどのように活用するかについても練習を行い、DPの試験でも関数電卓を使用することができます(一部例外を除く)!

Mathematicsを英語で受講する横澤匠さんは「数学の本質や概念に迫る授業が多く、どのように実生活に活用していくか、発展的な内容になっている」と難しさを語ります。また、「理科科目でも強力なツールとして用いられるため、知識をしっかりと自分のものにしていきたい!」と前向きに今後の展望を語ってくれました!!

Group6: Visual Arts(美術)

札幌開成ではVisual arts(美術)はSL(Standard Level)を英語で受講することができます!月に1~2回ほど、先生や受講している他の生徒と意見や進捗を交流したり、先生から新たな技法を教えてもらったりするなど、様々な活動を通して自分の「表現したいもの」を精査していきます。

最終課題として課せられるのは、異なる時代・地域における芸術家の作品を比較し研究する「Comparative Study」、自分の考えや作品の移り変わりを示す「Process Portfolio」、そして自分が作り上げた作品を実際に展示する「Exhibition」の3つです!そしてこれらをどのように計画立て行っていくか…どのようなテーマで作品制作を進めていくか…など、全てが自由な科目です!!

受講している佐藤煌将さんは「自分自身が1人のアーティストとして作品制作に励んだり、オーディエンスの1人として作品を鑑賞することで、アートを通して自己の世界と社会との繋がりを感じることができる」とVisual Artsについて笑顔で語ってくれました。

なお、札幌開成のGroup6ではMusic(音楽)も受講できますが、現在は受講者がいないため、紹介は割愛させていただきます。

Theory Of Knowledge(知の理論)

Theory Of Knowledge(TOK)とは、身近な事象を切り口に「知識とはいったい何なのか?」と、知識の性質について探究する学問です!札幌開成ではDP生に別コースの生徒を加え、約20人でTOKを学んでいます。

週に1回、150分間にわたって知識と向き合うこの授業では、グループワークやトーキングサークルなどの手法を用いて、とことんお互いの意見や考え方を共有していきます。知識の性質を探究することで、与えられた情報を鵜呑みにせず、正しい知識を身につけるスキルを学ぶことができます!

DP生の上坂芽生さんは「同じ学校に通って同じ教育を受ける同級生でも、バックグラウンドの違いによって考え方や物事に対する視点が自分とは大きく異なっていて、意見を交流する度に新たな気づきが得られる!」とTOKの楽しさについて語ってくれました!

TOKには正解が存在しないため、自分なりの考えを生み出すことが難しく、考えれば考えるほど新たな疑問が浮かび上がります。しかしその過程こそがまさにTOKの本質なのです。

Extended Essay

Extended Essay(EE)とは、自身が受講している科目を1つ選び、その科目に関連したテーマで自ら研究を行うプログラムです! 

Biologyの分野で、越冬野菜について探究しているDP生の齊花怜さんは「器具の使用が難しかったり、実験をせずに統計のみで研究を進めようとしたことがあり、何度もテーマ変更することになった。実験前に実現できそうなテーマを選ぶのが難しく、越冬野菜の予備実験もあまり予想しない結果になったので、定期的に計画修正もしないといけないのが大変だ」とEEを進めていく上での難しさを語ってくれました♪

一見難解に思えるEEですが、担当の先生が1人ついてくださるため、研究の進め方や分析を行っていく上での視点など、様々なアドバイスをもらうことができます。また、受講している科目と関連させる必要があるものの、自分が興味のあるトピックを扱うことができるため、多くの生徒が意欲的にEEに取り組んでいます!

伝えきれないDPの魅力

3回に及んだ「札幌開成でのDP」シリーズも今回で最終回となりました!私が大好きなDPの学びの魅力を、少しでもみなさんにお伝えできていたら嬉しいです!ぜひDPでの学びに興味がある方はIBO(国際バカロレア機構)などの資料で、さらに詳しい情報をチェックしてみてください♪

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

 

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