【高大連携センター】「ラウンドテーブル in 尼崎2020」

11月21日(土)に関西国際大学尼崎キャンパスKUISホールで開催されたラウンド・テーブル in 尼崎2020」に、札幌からは大通高校と開成中等合わせて14名の生徒が参加(オンライン)しました。

今回のテーマは「希望はどこから生まれるか」

変化の厳しい時代において、また、コロナ禍で今後の社会の状況や個人の生活が見通せない中で自分自身、学校、社会のこれからに、どのように希望を持っているか、見出すか、あるいは どんな疑問があるかと言ったことについて、対話を通して考えました。

全体の進行は、テーマの発案者でもある関西国際大学の荒瀬克己先生。はじめに今回のラウンドテーブルの趣旨とアイスブレーキングとして、難しいテーマに挑戦する高校生たちに対してご自身の体験や、ささやかな日常の中で感じる「希望」について説明がありました。
全国各地から集まった、会場とオンライン参加合わせておよそ140名の高校生や教員は、2回のセッションの中で互いの考えを伝え合い、新しい考えを生み出しました。

全体交流では、大通高校の生徒が指名され、会場の大きなスクリーンに映し出されました。Aさんは、グループの中で話し合った「逆転」というキーワードについて説明しました。希望は逆境の時こそ生まれるもので、日常がうまくいっている時は感じることはないが、絶望している時に周囲の人の支えがあって見つけられるもの。コロナで休業中は何をして良いかとても苦しんだが、学校が再開した時は改めて学校の価値を感じ、希望の光が見えたと発表しました。

終盤には、どうしても今の自分の気持ちをみなさんに伝えたいと言って手を挙げた大通高校のBさんは、学校の倫理の授業で勉強したソクラテスの話などを交えて、対話の価値について語り、「今日はとても楽しかったです。こうした哲学的なテーマについて話したくても、なかなか話し合う機会がなかったので、たくさんの人の考えに触れることができて嬉しかった」と、緊張しながらも目を輝かせながら発表しました。

司会の荒瀬先生が「最後にしっかりまとめてくれましたね!」と言った後に、会場からは大きな拍手が起こりました。参加した生徒からは、正直今年は何もせず、今の状況で自分にできることなんて何もないと思っていたけれど、今回のラウンドテーブルが自分にとっての「希望」になったという感想がありました。

◆ラウンドテーブルとは
地域も職種も異なる実践者・実践研究者が集い、小グループに分かれてテーブルを囲み、じっくりと互いの実践(「学校教育の」実践とは限りません)を跡づける報告に耳を傾けます。
また、その報告から生まれる双方向の対話によって、参加者同士が互いに認識を深めていくことを目指しています。

◇札幌ラウンドテーブル
2015 年より、札幌でも大通高校を会場として札幌ラウンドテーブルを開催してきました。
本研究会は福井大学教職大学院が2000年から年に2回ずつ開催している、「実践し省察するコミュニティ・実践研究福井ラウンドテーブル」に参加した大通高校の教員たちがこの形態での学びに可能性を感じ、札幌でも始めたものです。教員だけではなく地域の大人や生徒たちとともに実施し、新しい学びの場を創出しています。今年度はコロナの影響で例年行われていた秋の開催は中止となりました。

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